出張とよはし☆ロボコンズ(2024年6月24日)

毎月第4月曜日に、やしの実FMで放送される「出張!とよはし☆ロボコンズ 」の19回目の放送が終わりました。

今回はとよはし☆ロボコンズ応援団長のケンジブリッチさんと団員のニーゴさん、豊橋技術科学大学ロボコン同好会「とよはし☆ロボコンズ」代表・みやしたと渉外担当・つじいが出演しました。

このブログでは、ラジオ内の発言を抜粋・一部削除・修正してお伝えします。また、敬称略させていただきます。あらかじめご了承ください。

ロボコンズ活動報告

毎月第4月曜日は豊橋技術科学大学のロボコン部を応援してもらうこのコーナー。今回の放送は、先日6月9日に学生ロボコンで初の3連覇達成ということで、いつもよりも長い1時間スペシャルでお送りします。大会当日の様子や試合の裏側など気になる情報をたくさん語っていきます。

まずはじめに、恒例の前回からの活動報告。先月はまでロボットの調整や書類提出でずっと忙しい様子であったが、大会が終わってから少しは日常生活も落ち着いたのだろうか?

みやした:落ち着いたというか終わってから余計ばたばたしてますね。

つじい:僕も忙しいですね。休みどこ行っちゃったんだろうって。

次のABUロボコンに向けてまだまだ忙しそうな様子。近況も把握したところで次に学ロボに関する話題。当日は初の3連覇達成を果たしたが、その時緊張やプレッシャーは感じていなかった?とケンジブリッチさんが質問。

みやした:試合中はプレッシャーはあんまり感じなかったかな。それまでの過程とか練習の方が大変だったですね。

つじい:応援団席の方で一試合目とかは見てて安心はしていたんですけど、決勝の相手だけは怖かったですね。

普段から年中無休で活動してる成果もあってか、そこまでプレッシャーは感じてはなかった様子。大会当日、応援していたお二方はプレッシャーもかかっているであろう中、見事優勝したことにはとても感動したとのこと。

優勝した瞬間
大会後に取材を受けるみやした
優勝したぞ!by つじい & ケンジブリッチさん

予選リーグ

オープニングも終わったところで、次に大会当日についての話題に。

まず初めに、今年の大会はどんなルールだったのか改めてケンジブリッチさんが質問した。

みやした:今年の大会のルールは世界大会開催国であるベトナムの米作りをテーマとなっております。ロボットが苗のパイプを持ちあげて特定の位置に田植えをしたり、殻と籾を見立てたボールをどんどん投げ入れたり、あとはそのボールを掴んでサイロと呼ばれる籠に入れて、得点を競っていく競技となっております。

詳細なルールはこちらから

米の収穫をモチーフとした点取り合戦をロボットで再現していく競技。ルールやロボットの規定など複雑な要素が多い今回の競技の中、とよはし☆ロボコンズはどうやって大会を勝ち進んだのだろうか?。

※尚、今回の大会は公式YouTubeアーカイブが残っているため、大会のご視聴はそちらをチェック!

ルールの説明も済んだところで、いよいよ当日の大会について迫っていく。今大会は、全校18チームが出場しており、各3校リーグの計6グループで予選トーナメントが行われた。グループ分けは、①ビデオ審査でMua-Vang ムアバン(Vゴール)の達成が早かった6チームは各グループに1チームずつ(とよはし☆ロボコンズはこっちの方で分けられた)、②それ以外のチームは抽選、という形でグループ分けがなされた。抽選の結果、とよはし☆ロボコンズ豊田高専信州大学が予選リーグでのお相手となったのだった。

一試合目のお相手は豊田高専。今大会唯一の高専から出場校であり、また前大会の準決勝で戦った相手でもあります。地元の学校には負けられないという気持ちの中、試合は1分21秒でMua-Vangを達成し、勝利という結果となった。

危なげなく勝利することが出来たが、当時はどのような気持ちで一試合目を挑んだのかケンジブリッチさんが質問した。

みやした:豊田高専さんは、僕たちの高専出身ですし、去年試合してベスト4まで上がったチームで強敵だったと思うのですけど、僕らの手動ロボット、自動ロボットどちらも落ち着いて戦ったから勝てたのかな、と思います。

つじい:豊田高専は去年ベスト4だったので結構警戒していたのですが、やっぱうちのロボットが安定して動いてくれたので安心して見れましたね。

初戦から安定して動いてくれたことに選手一同は安心した様子。応援席で試合を見ていたケンジブリッチさんは3連覇というプレッシャーがかかっている中、無事に初戦勝ってくれたことに泣きそうになったとのこと。例え強いロボットでも機械の不調などで実力を発揮できぬまま終わることもある。そんな中、安定した動作で勝ち星を掴めたことはチームの士気を高めることに貢献しただろう。

無事に一試合目も勝利し、次に二試合目。お相手は信州大学。同じグループの豊田高専に勝利したチームであり、また代表・みやした高専で一緒だった仲間もいたとのこと。元仲間同士ゆえの負けられない気持ちがある中、試合は1分38秒でMua-Vangを達成し、勝利という結果となった。

二試合目も安定して勝利することが出来たが、当時はどのような気持ちで二試合目を挑んだのかケンジブリッチさんが質問した。

みやした:実は信州大学のメンバーの中に、僕と同じ八戸高専出身のメンバーがいて、一緒にロボコンをやっていた仲だったので、学生ロボコンで昔の仲間と戦えたことが嬉しかったですね。

同じチームだった仲間が大学で戦ってるのはファンから見ても面白いだろう。ここまでの試合を見て、試合前のセッティングタイムの号令がかかった後に、とよはし☆ロボコンズだけが大きな声で返事をしているのに気が付いた人も多いのではないだろうか。

つじい:あれは去年の代がやっていたのを取り入れたっていう感じですね。

みやした:試合が始まるまでの一分間でロボットの準備とかいろいろするセッティングタイムがあるんですけど、その時にスイッチを押し間違えたり、本来チェックするべき箇所を忘れるという理由で負けることも全然あるんです。その対策として、「セッティングタイムは一分です」というアナウンスが入ったら大きく返事することを練習から心掛けることで、一種のルーティーンとして緊張をほぐす働きを持たせています。実際にこのルーティーンで落ち着いて行動できたメンバーもいましたね。

試合に出場するメンバーはロボットのメンテナンスをするメンバーを含めて六人だが、応援団のメンバーにも仕事や役割があった。実際に応援団席にいたケンヂブリッジさんは、応援団は応援はもちろんしているが、データ分析や動画撮影なども同時に行っており、一緒に戦っているベンチメンバーのようだったと語った。

決勝トーナメント

予選順位一位で突破したとよはし☆ロボコンズは、決勝トーナメント一回戦でワイルドカード二位の早稲田大学、準決勝で新潟大学と対戦した。一回戦は1分11秒、準決勝は2分17秒でそれぞれMua-Vangを達成した。

一回戦はワイルドカードからの参戦ということで、初戦の感想はどうだったかケンヂブリッジさんが質問した。

みやした:相手がワイルドカードで選ばれたということで、試合の少し前に対戦相手を知って、それでも自分たちのいつも通りの動きをすれば勝てると思っていたので、あとはやるだけでした。

ワイルドカードの選出基準は、予選リーグにおける勝ち点、Mua-Vangを達成しているか、得点数、審査員による判断である。つじいも決勝トーナメントでも今まで通りの動きができれば勝てると思っていたので、安心して見ていたそうだ。

準決勝の予選順位四位の新潟大学との対戦ではとよはし☆ロボコンズは初のリトライを行ったため、その理由をケンヂブリッジさんが質問した。

みやした:紫ボールの空籾と自分たちの色ボールの籾がフィールドにあり、手動ロボットが植えた苗の本数分だけ空籾から交互にボールを投げることが出来るというルールで、この時8本植えたので8個ボールを投げることが出来ました。しかしこの時誤って9個目のボールを投げてしまったので、ルール違反ということでロボットの不調以外でのリトライとなってしまいました。

つじい:この8本置きは決勝戦を見据えてのことだったので、ここでミスする分には大丈夫なのかなと思いました。準決勝では十分勝てる実力を持っていると判断したので、決勝で慣れないことをして失敗しないように前日決定しました。

決勝戦

試合の話の前に、ケンヂブリッジさんが見た、決勝戦直前に応援団席に現れあとは試合するだけといったある種の余裕を感じさせたみやしたの姿が話題となった。

みやした:これまでの試合でロボットに不調は無かったですし、あとは自分たちがミスしないだけだというのは全員が分かっていたと思うので、あとは本当にやるだけだなと。

準決勝での不調をすぐに修正したことで機械に心配がなくなり、人為的なミスのみを心配するような姿は成熟したチームの特徴だとケンヂブリッジさんとニーゴさんは感心する様子を見せた。また、応援団席で実際にどのようなデータを収集していたのか続けて尋ねた。

つじい:今年の競技はセッティングタイム中に相手フィールドのボール配置に干渉できるルールになっており、チームごとに刺さる配置を考えていて、試合前に配置のメモを選手に渡すことで伝えていました。特に東大に関しては前日のテストランから当日の全試合においてずっと続けていました。

まず決勝戦が始まる前のそれぞれの心境をケンヂブリッジさんが質問した。

みやした:それまでのタイムなどから考えて順当に行くと決勝の相手は東京大学になるだろうと考えていましたが、特別何かをする必要も無いなと思っていたので、本当にただ練習通りにやるだけだと考えていました。

つじい:僕らはハラハラしてましたけどね。決勝始まる五分前くらいまで配置を考えていたので、本当にギリギリでした。ただその結果かなり早い段階から相手をリトライさせることが出来たので、やった甲斐はあったのかなと思います。今年の競技はどっちが先にリトライするかで勝敗が決まるので。

続いて、決勝戦で40秒程待ってから勝敗が決まった不思議な勝ち方に関する話題になった。

つじい:今年の競技はMua-Vangを達成できなくても勝てる場合があったので、それにより40秒くらい暇な時間ができてしまいました。

みやした:あの時間で勝ちは確定していたんですけど僕の場合勝ったとは思っていなくて、最後の一瞬の気の緩みで操作ミスなどで負けてしまったらとんでもないので、試合終了の合図が鳴った瞬間にようやく勝ったなと感じました。

ロボットがある程度のレベルになると、自動ロボットのスピードが勝敗において決定的な要因となる。前日のテストランから当日まで、とよはし☆ロボコンズが東京大学にMua-Vangのタイムで約20秒負けていたことに関して何か対策を行っていたのか質問があった。

みやした:ロボットのスピードはあの状態が限界だったため、その点に関しては負けることが分かっていました。そのため、ロボットに変更を加えるのではなく作戦や安定性で勝つ方針で戦いました。

お知らせ

大会の話が一段落したところで、とよはし☆ロボコンズからお知らせ。

つじい:7月15日10:05にNHK総合で放送があるので、もしよければご覧ください。

詳しくはこちらのリンクから。

エンディング

いよいよ番組も終わりに近づき、他国のロボットの情報の話題となった。

放送の前日に香港の大会があり、去年決勝で戦った相手が見事優勝して、ベトナムで戦うことになった。とよはし☆ロボコンズも世界で勝てるロボットにするため、学生ロボコンで戦った強豪を豊橋に招いて練習試合をすることで、より強みを生かしたロボットを作ることを予定している。

ロボットの改良だけではなく、飛行機代や滞在費が追加でかかりますので、個人スポンサー制度への協力をお願いします!

提供:株式会社 ワイエムジー(出張!とよはし☆ロボコンズ)

この記事をシェアする

  • B!

この記事の執筆者

アバター
shii kenta

この記事の作成日

2024年08月15日

同じカテゴリーの記事