この度は豊橋技術科学大学ロボコン同好会「とよはし☆ロボコンズ」の活動に際し、多大なるご支援を賜り、誠にありがとうございます。
「とよはし☆ロボコンズ」は、2024年8月25日(日曜日)にベトナム・クアンニンのQuang Ninh Sports Complex, Quảng Ninh, Vietnamで開催されたABU Robocon 2024 Quang Ninh, VIETNAMに日本代表として出場し、結果はベスト4という成績を収め、大会を終えました。
また、「BEST ENGINEER AWARD」(技術賞)を受賞しました。
大会には、12の国と地域から13チームが出場しました。
出場した国と地域は、ベトナム(開催国のため2チーム出場)、中国、エジプト、香港、インド、インドネシア、日本、マレーシア、モンゴル、ネパール、タイ、カンボジアです。
ルール概要
2024年のABUロボコンの競技テーマは「Havest Day」で、ベトナムの伝統である棚田での稲作を模した競技です。
ロボットは、稲の植え付けである「プラント」、収穫である「ハーベスト」、倉庫への輸送である「ストア」と呼ばれる3つのタスクを行います。
また、試合には「ムアバン」と呼ばれる完全勝利の条件があり、これを満たすと点数に関係なく、ゲームが終了し勝利します。
「ムアバン」達成のチームがなくゲームが終了した場合は、点数の高いチームが勝利します。点数は、各タスクを完了するごとに加算されます。
前日テストラン様子
前日のテストランでは、大会で使用する手動ロボット「R1」と完全自動ロボット「R2」の2台とも問題なく動作しており、高いパフォーマンスを発揮していました。
しかし、一点問題が生じました。それは、ベトナムのルールと日本チームの認識に相違があったことです。この問題は、ABUロボコンの代表選考会が各国で行われる際、国ごとにルールが多少異なることが原因で発生しました。
具体的には、リトライ時のロボットのサイズに関する問題です。試合中に、ルール違反が発生したり、チームがリトライを宣言したりすると、チームはロボットをリトライゾーンと呼ばれるエリアに配置し直し、再び動作を開始します。この「リトライ」において、リトライゾーンのサイズ制限に日本の完全自動ロボットR2が違反していることが発覚しました。
結果として、完全自動ロボットR2のリトライ時のプログラムを修正することで、問題は解決しました。
試合経過
予選ラウンド
予選は、A~Dの4つのグループに分かれて総当たりで行われます。
日本はBチームとなり、1試合目にエジプトチームと、2試合目にカンボジアチームと当たります。
1試合目(全体第2試合目)vs. エジプト(アレクサンドリア大学)
この試合において、前日に指摘されたサイズ制限を解決するために修正したプログラムを試すために、日本チームは「リトライ」を宣言しましたが、1分41秒で「ムアバン」を達成し、エジプトチーム(アレクサンドリア大学)に勝利しました。
試合の詳細は、下のYoutube動画をご覧ください。
2試合目(全体第10試合目)vs. カンボジア(カンボジア工科大学)
1分05秒で「ムアバン」を達成し、カンボジアチーム(カンボジア工科大学)に勝利しました。
このムアバンのタイムは予選ラウンドで1位であり、これにより、日本チームは予選ラウンド1位通過しました。
試合の詳細は、下のYoutube動画をご覧ください。
決勝ラウンド
準々決勝 vs. 中国(電子科技大学)
準々決勝では、強豪中国チームとの対戦でした。
開始から57秒の時点で、サイロが満タンになり、R2のタスクである「ストア」は終了し、
サイロの中には、日本ボールが8個、中国ボールが7個と上回っていました。
その後、R1がその他全てのタスクを無事終了し、日本480 対 中国450で、日本チームが勝利しました。
試合の詳細は、下のYoutube動画をご覧ください。
準決勝 vs. 香港(香港中文大学)
開始11秒で、日本チームの自動ロボットR2に違反があり、「強制リトライ」。
日本チームがリトライをしている間に、香港チームのR2が着実にタスクである「ストア」をし、サイロの下段の3/5を占めていました。
その後日本チームのR2が戻ってきて順調に「ストア」を行いますが、最初のリトライが影響し、1分19秒で香港にムアバンを達成され、日本チームは準決勝で敗退という結果になりました。
試合の詳細は、下のYoutube動画をご覧ください。
大会結果
ABU Robocon 2024 Quang Ninh, VIETNAM の大会結果は以下の通りとなりました。
準決勝で日本チームが敗れた相手である、香港チームが優勝しました。
そして日本代表として出場した豊橋技術科学大学ロボコン同好会「とよはし☆ロボコンズ」は、
3位にあたる「SECOND RUNNER UP AWARDS」と技術賞である「BEST ENGINEERING AWARD」を受賞しました。
とよはし☆ロボコンズ 2024世代 代表からのメッセージ
まずはじめに、ここまで私たちの挑戦を応援してくださったすべての皆様に感謝しております。
大会では私たちのベストを尽くしました。突然のトラブルにもメンバーは適切に対処し、異国の地のロボコンとは思えないくらいに完璧にロボットを動かしてくれました。その結果負けました。悔しい思いはありますが、これを受け止めねば前に進めません。結果を受け止め、次の世代に引き継ぎます。
私の選手としてのロボコンはこれで終わりました。最後の大会で、大好きなロボコンに日本代表として、世界最高の舞台に出場できたことを誇りに思います。
ここまで共に戦ってくれた仲間に感謝しています。
私たちの活動を支えてくれた全ての皆様に感謝しています。
ABUで私たちをサポートしてくれた現地スタッフ、チームアシスタントの皆様に感謝しています。
この大会を開催するために尽力してくださった全ての皆様に感謝しています。
たくさんの応援をありがとうございました。これからも、とよはし☆ロボコンズと、日本代表への応援をよろしくお願いします。
豊橋技術科学大学ロボコン同好会 代表
宮下功誠